299613
どうして今日は短かったのかと考えて思い出した。
午前中はモリアキ翁96歳の定期通院だった。モリアキ翁の生化学検査の結果で総蛋白とアルブミンの値が基準値をわずかに下回っていて、主治医は加齢の影響を指摘した。
とはいえ、メニューの工夫次第で対策は講じられるかも知れない。
たんぽぽ計画のニュースがあった。ISSでパンスペルミア仮説の検証実験が始まるという。
パン・スペルミア説とは18世紀イタリアの博物学者が最初に唱えた概念で、生命の種は、地球上に限らずあらゆるところにあるという世界(うちゅう)観。20世紀に入ってからイギリスの物理学者フレッド・ホイルなどが強く支持して広く知られるようになった。
私はフレッド・ホイル博士の熱烈な支持者なので、この概念に早くから興味を持っていたけれど、ラジオで、雑草を研究する植物学者の話を聞いてからパンスペルミア説がストンと腑に落ちたのだった。
生命の種が宇宙に限りなくあるとすれば、それは一度も熱くなることなく宇宙を漂っていた小さな小惑星や彗星に保存されている可能性が高い。流星のもととなる塵は彗星なので、それらを集めようというのが「たんぽぽ計画」。
ちなみに充分小さな宇宙の塵は、ゆっくりと地球に舞い降りてくるので、アミノ酸などの生命の種が保存されたまま地表に到達する可能性が指摘されている。
霙の中を歩くモリアキ翁96歳