野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

10月16日(金)激待ち!総合病院プロトコル

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 今日は、モリアキ翁96歳が退院後の外来受診。採血してから4時間待ち。高齢者にとっては「病院に行ったら具合が悪くなった」という事態になりかねない。

 採血を終えたら、予想される診察時刻の30分前まで帰宅してもよい、というようなプロトコルを定めたほうがよいのではないだろうか。

 モリアキ翁の血液検査の結果は、とても96歳とは思えない良い数値だった。負けないように頑張らねば。

 

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 採血だけで、モリアキ翁の前に102人もいたらしい。

 

 こういう時でなければ読めない本をと思って、よしもとばなな の「もしもし下北沢」を持って行った。

 ここ何年も学習系の書物を読むことが多かったので、買ったまま書架に置きっぱなしになっていた本から選んだ。彼女がデビューして脚光を浴びたころ、「キッチン」と「TSYGUMI」を読んで、面白いと思った。そんな彼女も50歳を超えたのだ。なんという時の速さ。

 「もしもし下北沢」には実在の店がそのまま登場する。私が知っている下北沢は1990年代のもので、今とは少し姿が変わっていると思うけれど、この小説の下北沢は私の記憶に近い。

 私にも、あの雑多な路地を、着物を積んだワンボックスバンで走ったりしていた頃があったのだ。

 こんな本を読んだ地方の高校生たちは、早く東京へ出たいと思うかも知れない。人口の集積は才能の集積でもあり、そういう出会いが人を成長させるという期待もあることだろう。

 それが小説の主題ではないにせよ、まったく普通に美味しい店があって、質の高い生活、魅力的な人々がひしめいているのが、本書の世界だ。

 実際には、なにか目指すものがなければ、魅力的な人やモノに出会うことは難しいものだ。

 

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 戸田市内だけれど、近くに駅のない不便な場所にあるNATALIという個人経営のイタリア・レストラン。営業日も営業時間も短くて、行きにくさはトップクラス。いままでに数回しか行ったことがない。