野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

10月12日(金)日比谷高校フィルハーモニー管弦楽団 定期演奏会

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 “たろ” も無事回復に向かっているので、今日は作曲工房のあきひろ君が部長を務めている日比谷高校オケの定演に。会場は「めぐろパーシモン・ホール」。

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 ここは初めて行ったホール。左並びにはステキなカフェもあったりして、公共施設とは思えないような瀟洒な外観。

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 開演前、1200席の大ホール。

 プログラムは第1部がヨハン・シュトラウスの「喜歌劇 “こうもり” 序曲」とシューベルトの「交響曲第7番 ロ短調 “未完成”」。休憩15分を挟んで第2部がチャイコフスキーの「交響曲第5番 ホ短調」。

 去年の定演のドヴォ8(ドヴォルザーク / 交響曲第8番)の録音を聴いて、その素晴らしさに度肝を抜かれ、今年は万難を排しても行こうと思っていたので、やっと願いがかなったというところ(実際には「万難は排せない場合もある」ということも分かったのだが)。

 3曲とも素晴らしい演奏だったのだけれど、中でも抜きん出ていたのはチャイ5。この子たちは、なんと巧みで、かつ歌心を持っているのだろうか。高校生でこの音楽経験ができるというのは羨ましいというほかない。

 聴くのと演奏するのでは、音楽体験として考えると全く異次元の話になる。今夜は、あらためてオーケストラは人類が手に入れた最高の音楽装置であることを認識させてくれたのだが、彼らはこれからの音楽人生もきっと楽しいものになることだろう。

 世界の一流オケを聴いても、それがなぜ本物なのかも理解できることだろう。

 私も作曲の軸足を早くオケに移さなければ、と思わせられた一夜だった。