野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

4月8日(日)

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 今日のNHK-FM「トーキング ウィズ 松尾堂」のゲストは加山雄三さんと、すぎやまこういちさんだった。

 加山さんはあと数日で75歳、すぎやまさんは80歳でおふたりとも「後期高齢者」と言える年齢なのだが、ラジオで聞く限り年齢不詳という印象。加山雄三さんはヘビーなゲーマーであることを公言なさっており、またすぎやまこういちさんは、バックギャモン協会の名誉会長を務めていらっしゃるほどのゲーム好き。

 今日は、この二人の話にたまげっぱなし。

 加山雄三さんの船好きも有名だが、彼の設計した船が小さなものまで含めると既に23隻も建造されていることは全く知らなかった。現在はゼロ・エミッションで航行するエコシップのプロジェクトに関わっているということだった。すぎやまこういちさんも、ウィキペディアで肩書きを読んだだけで、その猛烈ぶりが分かろうという人。二人に共通しているのはスピード感だと思う。

 詳しく書きたいけれど、眠る前にもう少し楽譜を書きたいので、エピソードをひとつだけ。

 すぎやまこういちさんの発言に「昔は映画を見たら不良と言われた。そのあとはギターを弾いたら(あるいはジャズを聴いたらだったかも)不良と言われた。そしてゲームも駄目と言われた・・・」

 世の中には自分で判断できない人が少なからず存在するので、彼はそれを指摘したかったのだと思う。そのような指摘が出てくるのは、当然のことながら真逆の人から。

 “たろ” が昨日、次のようなエピソードを語っていた。

父「リンカーンがお前くらいの時には暖炉の明かりで勉強していた」

子「リンカーンがお父さんの歳には大統領になっていたよ」

 いやあ、痛快だ。

 映画「I , Robot」でも刑事役のウィル・スミスがロボットのネスター5型に「人間は小説を書いたり、交響曲を書いたりする」というとNS5型は「あなたは?」と切り返す。ウィル・スミスは答えに詰まるが、本当はそんなことを気にしなくても良い。モーツァルトには犯罪を犯したロボットの逮捕や取り調べは出来なかったかも知れないが、それはモーツァルトにとって何の問題もないからだ。

 人はすべて違う。だから素晴らしい。「あの人は、ああしない、こうしない」と文句を言う人は他人が自分と同じことをしないと気が済まない人なのだと思う。他人を気にしない人だけが、自分のことを知っている。自分のことを知らないと、自分が何をすればよいのかが分からない。だから、そういう人は不安で仕方がない。そういう不安は他人への無用な干渉へと向けられるものだ。

 今日のゲスト2人は、何をすれば良いのかをよく知っている人たちだった。

 

 松尾堂が終わった頃、カミさんが「桜を見に連れて行ってよ」というので、武蔵浦和駅から別所沼まで歩いてきた。

 

武蔵浦和駅近くで。ハッセルブラッドやリンホフ・スーパーテヒニカなど持っていないけれど、敬愛する写真家、前田真三さんを真似てみた(愛機は7000円で買った激安デジカメ。乾電池で動くのでむしろ安心か?)。

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武蔵浦和駅から連なる桜の道。午後には埼京線高架の日陰となり、幻想的な桜並木が出現する。残念ながら写真では表現できなかった。 

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別所沼公園で。輝く桜の花を逆光で狙ってみた。

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同じく別所沼の周囲に整列するメタセコイアの隊列。

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別所沼の遊歩道を歩いて対岸まで来た所で輝く湖面。

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武蔵浦和駅に戻って駅前のラムザタワーを見上げる。

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