野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

9月14日(土)宇宙探査機「はやぶさ」

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 昨日はボイジャーを話題にしたけれど、今日はレンタルDVDではやぶさ関連の映画を2本観てしまったので「はやぶさ」について。

 

 はやぶさ関連の映画は私の知る限り4本あって、最初の1本は劇場公開を目的として作られたものではないけれど、結果的に劇場公開された「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」。

 これは純粋な科学啓蒙映画で、3億km彼方のイトカワに到達するための「はやぶさ」の往路軌道長が20億kmになることなどを分かりやすく解説していたが、制作が実機の帰還前だったので、後に「帰還バージョン」が作られた。残念ながら、そのバージョンは観ていない。

 今日、最初に観たのは「はやぶさ 遙かなる帰還」(2012年東映)。

 プロジェクトマネージャーの川口淳一郎役を渡辺 謙が演じる映画と覚えると区別が簡単。人間ドラマを中心とした大作風な作り。

 もう一本が「はやぶさ / HAYABUSA」(2011年 20世紀フォックス)。

 川口淳一郎役が佐野史郎。とても似ていて適役。主役はモデルが実在しない(?)竹内結子演じる「水沢 恵」。「遙かなる帰還」に比べて科学的な解説が親切。

 まだ観ていない残りの1本が「おかえり、はやぶさ」(2012年 松竹)。

 

 当初、はやぶさMUSES-Cと呼ばれていた。その計画が発表になった時点で、大きな話題となった。SFファンには馴染みのイオン・エンジンが実用化されるという点でも画期的だった。SFではセシウム原子を加速して推力を得るものが多かったのだが、はやぶさはキセノンだった。

 小惑星 (25143)イトカワに至っては、はやぶさが飛び立った後、かなりの時間を経て命名された。イトカワに向かうから探査機が「はやぶさ」になったという風説は誤り。はやぶさの命名の由来は、サンプルリターン時の短い接地時間(1秒)が、急降下して地上の獲物を狙うはやぶさを連想されるから、であったはず。

 地球に帰還したはやぶさがサンプルを入れたカプセルをリリースした後、振り返ってカメラを地球に向けて撮影したモノクロ画像が公開された時、泣けて困った。なぜなら撮影後の画像送信が間に合わず、送信途中で「はやぶさ」は燃え尽き、それが画像から読み取れるからだった。

 

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