野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

9月15日(日)

281795

 

 台風効果なのかどうか分からないけれども、近所のショッピングセンターの周辺道路が大渋滞で、別の店へ向かっていた私は大きく迂回せざるを得ない事態となった。

 そのショッピングセンターにも用事があったので、夕食を終えてから再度、買い出しに出なければならなかった。

 カミさんが休日に出勤することが多くなったので、日曜日も家事負担が増えることになった。ただし、食器洗いや洗濯などのようなシンプルな作業はアタマの黒いネズミたち(息子、娘、下宿人)がやってくれる。

 それでもやることは山ほどある。楽譜を書いていて、途中で簡単な家事(炊飯のための水づもりのような)のためにちょっと中断しただけで、楽譜の前に戻ってもアイディアが途切れてしまったりするから、迂闊な中断も侮れない。

 

 で、今夜も映画を2本観てしまった。「しまった」というのは、一本だけにしようと思っていたからだ。

 今夜のメニューは「クリムゾン・タイド」(1995:アメリカ)と「フルメタルジャケット」(1987:アメリカ)。

 「クリムゾン・タイド」は、冷戦終結後になっても、いまだ冷戦時体制のままの弾道ミサイル潜水艦内での艦長対副長の対立の物語。古くは同じ構図で「深く静かに潜航せよ」(1958:アメリカ)があるけれど、クリムゾン・タイドは1艦で世界の大部分を破壊できるだけの火力を持っているところが怖い。何回も観ているので結末が分かっているのにハラハラしてしまうのは脚本・監督・俳優たちの全てが優れているからだろうか。冒頭部分に「深く静かに潜航せよ」の話題が出てくるのだが、それも伏線になっているのかも知れない。

 「フルメタルジャケット」はスタンリー・キューブリックによるベトナム戦争を題材にした作品。これも何回も観ているが、その都度発見がある。

 現在、オハイオ級原潜は冷戦後に対応して改造が進んでおり、1番艦から4番艦までは対テロ作戦対応仕様になっている。

 ベトナム戦争を題材にした映画は枚挙に暇がないが、そのテーマは「厭戦」が多いのではないだろうか。「プラトーン」などは、いきなりそのテーマで始まるが、本作を観ると「厭戦」という観点では及ばない。もし、この映画に比肩するものがあるとすればイラク戦争を扱った「ハート・ロッカー」(2009年、日本公開は2010年)だろうか。

 現在、シリアへの軍事介入を巡ってオバマ大統領が各国に呼びかけを行っているが多くの国が反対している。このような空気を醸成してきた一因がフルメタルジャケットのような映画にあるような気もしてくる。

 そういえば、「911」や「シッコ」などで知られるマイケル・ムーア監督はキューブリックから影響を受けているのではないだろうか。観ながら、そんな感想も湧いた。

 

f:id:tomlin:20130915134905j:plain

昼過ぎには、よく晴れた。

 

f:id:tomlin:20130915135115j:plain

 と思うまもなく、台風接近特有の雲が広がったりした。

 

f:id:tomlin:20130915165311j:plain

 夕方になってもオオアレチノギクは、うなだれたまま。

 

f:id:tomlin:20130915165329j:plain

 今日の夕空。東方向。