野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

7月8日(日)エルミタージュ展ふたたび

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 “風” にモリアキ翁の昼食を頼んで、カミさんと国立新美術館へ。代々木から徒歩コース。カミさんも地下鉄嫌いだ。

 新美術館へは今週3度目の訪問。まさかこんなことになるとは思っても見なかった。代々木駅から青山までの数キロは路上観察学会気分。

 部分的には2人で歩いたことがあるのだが、それをひと続きに歩くと位置関係が分かって面白い。とにかく山手線の内側は、思ったよりも狭い。2人とも板橋区と北区という東京23区の辺境出身だから港区に来るとお上りさん状態だ。

 エルミタージュ展は、会期末の日曜日ということもあって混み合っていたが、幸い、鑑賞に支障が出るというほどでもなかった。カミさんの指摘で時代別に壁の色が変化していることに気づいた。バロック期の絵画は赤い壁(エルミタージュ宮殿の壁の色と同じ)。金の額縁が映える。

「古い絵画なのに退色が少ないわね」

 言われて気づいたが、色鮮やかな絵も多い。修復を受けている可能性もあるが、エルミタージュが宮殿であった頃には存分に光を受けていた絵もあったことだろう。

 展示室ごとに一番良いと感じた絵を2人で決めていった。私がルーベンスを推すと、ルーベンス嫌い(にもかかわらずなぜかルノアール好き)のカミさんは。ヴァン=ダイクを推す。ブーシェを押すと、あたしはブーシェは好きじゃないのという調子で噛み合わなかったりする。

 ライト・オブ・ダービーの「鍛冶屋の光景」では、偶然にもカミさんも中学時代にこの画家の「インディアンの寡婦」を観たことを覚えていて、昔話に花が咲いた。

 意見が一致したのは「女帝マリア・アレクサンドロヴナの肖像」。作者はフランツ・クサファー・ヴィンターハルターという画家で、ウィキペディアによると、ヨーロッパ中の貴族の肖像画を書いたらしい。きっと稼いだことだろう。

 ウィキペディアに画像があったのでリンク(←をクリック)。実際の色はもっと低彩度。彼女も透き通るような白肌だ。なぜか、この絵の複製画もポストカードもミュージアムショップにはなかった。

 2人が白熱したのはやはりドラクロワ以降の展示。ビッグネームがずらりと並んで19世紀末から20世紀の美術史が概観できるようになっている。コローがちょっと弱い作品だったけれど、あとは代表作とは言えないまでも、画家の特徴の良く出た絵が選ばれていた。

 エルミタージュ展を堪能してから、3B展示室の陶芸財団展に。

 この陶芸展は、想像以上にレベルが高く、カミさんにどうしても見せたかった。案の定、ハマって、アレがほしいコレも欲しい(展示即売はしていない)とエルミタージュ以上に盛り上がった。

 それから、隣の展示室の書道展へ。カミさんは最近書道教室に通い始めたのだ。プロの書家の作品は難しすぎて良く分からなかった。

 最後に高校生国際美術展の覗いてみた。これが予想外に素晴らしくて、丹念に全て見て歩いた。長くなってしまったので詳細は書かないけれど、来年も開催されるのならば、また来たいと思った。

 

 帰りは、往路で目星をつけておいた南青山の「ナタラジ」というインド料理店に。ランチは安い。ここは自然派インド料理を謳っていて、一切肉を使わないメニューを提供している。ただし、大豆蛋白で作った植物性の肉(?)は、使っている。カレーも美味しかったが、天然酵母で発行させたナンが美味しかった。ナタラジがパルコ出版から出しているカレーのレシピ集も見せてもらった。早速、夕食にはインド風ゴーヤ炒めを作ってみた。

 その後、カミさんとは赤羽で分かれて、彼女は書道教室に、私は帰って家事だ。

 夕食後、昨日から続けていた楽譜の浄書。注文を受けていた楽譜なので、夜遅く送った。

 

>カロリー消費 18,276歩 13.7km 3463kb

 >生活リズム計、では19921歩 昼型のリーター・タイプとなった・

 

では、また明日。夏至ふきんでは、寝ようと思った頃には明るくなり始めている。

 

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国立新美術館到着

 

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最初はサラダが。

 

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カルダモンが効いていて(美味しいのに!)、カミさんはちょっと苦手だったチャイ。

 

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写真を撮る前に食べ始めてしまったメイン料理。

 

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横向きになってしまったけれど、ナタラジのレシピ集。パルコ出版