野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

1月13日(水)カメラ環境

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 昨日は、ケアマネージャーを含め、デイサービスの2施設からの担当者らとモリアキ翁復帰に向けての打ち合わせがあった。

 期限が近い要介護度再認定の申請も先日済ませたので、主治医からの連絡もあり、数日中にモリアキ翁と出向くことになった。

 

 モリアキ翁の入院中から、することもなく彼の傍らで過ごす時間が増えた。退院した今でもそう。ところがそんな時間はいろいろなアイディアをもたらしてくれた。これからポツポツと書いていこうと思う。

 今夜は、音楽コラムの「気まぐれ雑記帳」に準ずるコンテンツ。

 モノの話だけれど、実際にはモノではなく、それによってもたらされるインスピレーションについて。

 

 ピアノは、ピアノ選びよりも「どのような部屋に置くか」という問題のほうが重要であることは見過ごされがちだと思う。

 もし、防音室に置けるのであれば、練習時間が増えることは確実だろう。

 ましてや、音響的な配慮がなされた防音室であれば、自らの耳も音色も磨けるかも知れない(そのあたりは、あなたの洞察力と指導者の選択というパラメータが大きく影響することだろう)。

 カメラでいうなら、どのようなカメラバッグを持つかによってフォトライフがすっかり変わることになる。カメラバッグはカメラ環境と言っても過言ではない。

 

 私の作曲の師は、一言で書いてしまうなら「ピアノは環境」と曰(のたま)った。

 つまり、練習するためのピアノ(と場所)があり、レッスンを受けることのできる指導者がいて、毎日の生活の中に最優先でピアノを練習できる時間があること。

 これが環境。残りは「志と覚悟」であることは、何度も述べてきたと思う。

 最初は「へえ」としか思わなかったけれど、後々、徐々にそれが理解できるようになり、ついには「それが真理」と確信するようになった。

 

 最近はスマートフォンのカメラ性能が上がって、かなり良い写真が撮れるようになった。しかし、スマホ・フォトを追究するという特別な目標でもない限り、撮影の自由度が高い、いわゆる高性能なカメラを使うようになることだろう。

 ここでは、仮に可動ミラーのあるデジタル一眼レフカメラを屋外に持ちだして撮影するという例で話を進める。

 

 カメラバッグには目的によって多くのタイプが用意されている。

1. ショルダーバッグ型

2. スリングバッグ型

3. バックパック型

4. ウェストポーチ型

5. ローラーカート型

6. ハードケース型

7. その他のタイプ

 その他のタイプとして、電気工事で見かけるベルトの周囲に全ての工具が収まる形式に似た「モジュラー型」(プロや、アシスタントが現場で使う)、すぐに撮影できる状態のカメラを収納するミニマムなケースであるトップローディング型(山岳写真家など)、一眼レフではないが、デジカメなどをベルトに下げる「カメラポーチ(ホルスターとも)」、トートバッグ型などがある。

 

1.のショルダーバッグ型は、誰もが直感的に使えるために、多くの人が最初に手に入れるカメラバッグだと思う。

2.のスリングバッグ型はワンショルダータイプのバッグで、背負ったり、胸の前に回してカメラの取り出しやレンズ交換ができ、ラピッド・ショットも得意。日帰りの撮影向き。テーブルのような台がないところでレンズ交換をするのは少し慣れてこないと難しいので、使いこなすには、それなりの人向け。

3.のバックパック型は今日のテーマ。トレッキングリュックを模して作られており、オールラウンドな撮影ができる。

4.のウェストポーチ型は、普通のウェストポーチに比べると格段に大きくてベルト・バッグと呼ばれたりする。ラピッドショットに強く、その目的で使う人が多いと思う。レンズを多く持ち歩く人には向かないかも知れない。

5.のローラーカート型や6.のハードケース型は遠地に撮影に赴く人やプロのように多くの機材を運ぶ人向け。ただし、カメラ機材とともに旅の荷物も運べるので撮影旅行には便利だと思う。旅先ではスリングバッグやベルト・バッグにカメラを入れ替えればよい。

 

 さて、下の画像の右が、私のハクバ「ピーク25」というバックパック型カメラバッグ。左の小型のものは、ボルタック商店(仮)で999円+税という安さで入手した小型のトレッキング・リュック(カメラバッグではないけれど、転用可能)。どちらも背面から見た姿。なぜ赤なのかというと、雪山で遭難しても見つかりやすいため(雪山に行く予定はないけれど)。

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 こちらは右側面から見た画像。ピーク25には三脚もしっかりと収まる(あと2ヶ所選ぶことができる)。

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 下の画像は左側。リュック型カメラバッグは側面が重要。

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 右側のショルダーベルトを方から外すと、この面が上を向き、ファスナーを開けばカメラが取り出せるようになっている(カメラの保護ボックスの向きを変えることで、どちら側からも取り出せるようにできる)。 

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 こんな感じ。交換レンズも収納でき、立ったままバッグを作業台代わりに使ってレンズ交換も可能。

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背負っていても背中に汗をかきにくいベンチレーションシステム。これを成り立たせているのはバッグ内のメタルフレーム。その画像は後ほど登場する。

 

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ウェストベルトには予備バッテリーやフィルターを収納できるポケット。これが非常に便利。

 

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中央の曲線ワイヤーが、バッグを背中に密着させないためのメタルフレーム

 

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お約束のキーセーブ。このお陰で鍵を探す必要も、紛失する心配もなくなる。カラビナは趣味で後付け。

 

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ハイドレーションバッグからのチューブは、ここを通す。トレッキング・リュックには、必ずある。

 

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ハイドレーションバッグの収納ポケットとフック。

 

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カメラ用の保護ボックスを収納した時の荷物室。

 

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 保護ボックス(右側)を取り去ると、収納力充分な本格的トレッキング・リュックとして使用できる。

 

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背面にある大きなポケットには三脚が収納できるサイズ。

 

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一番下のポケットにはレインカバーが収納されている。

 

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レインカバーをかけたところ。荷物を最大収納しても大丈夫なサイズ。カメラを濡らすことはない。

 

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ロゴ

 

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こちらはコピくん。たまたま響きは似ているけれど、コピーとは言ってない言ってない。どこかのメーカーに、ひょっとするとオリジナルがあるかも知れないと思わせるほど良くできている。

 それはさておき、ピーク25の15分の1という安さで買ったのに、実に役に立っている。一番外側のポケットを開けると、キーサーブをはじめ、たくさんのポケットが現れる。カメラの小物類も充分収納できるので、日帰りならデジイチも運用できる(ただし、三脚はミニサイズのみ)。

 

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チェストベルトはあるけれど、小型のためにウェストベルトは省略されている。ワイヤーフレームがないため、背負い面のベンチレーションはイマいち。

 

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最大の厚みはピーク25とおなじくらいあり、収納力は大きい。本来ならハイドレーションのチューブが通る穴が、より一般的な携帯音楽プレイヤーのヘッドフォン用になっている。

 

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 今のところ自転車専用として、このくらい絞って小さく使っている。これでもバイク用の緊急工具、インフレータ、CO2バルブ、カロリーチャージなど一通りのものを携行できる。

 

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脱着可能なポーチには、使用頻度の高いバイク用ウィンドブレーカを入れている。

 

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 さて、カメラバッグがカメラと同じくらい重要であることがお分かりいただけたと思う。 誰もがトレッキングバックパックを必要としているとは思わないけれども、日頃、街を歩きながらでもラピッド・レリーズできるデジカメ・ホルスターでさえ私たちのチャンスを広げてくれる。そして、充分な機能を持ったカメラバッグは被写体を格段に広げるインスピレーション(今まで被写体であると思わなかった対象さえ写したくなるアイディア)をもたらしてくれることだろう。

 ひとつ付け加えておくと、カメラバッグの世界ではロープロというブランドが有名。ただし高価。