320728
今日は春の嵐のなか、遠距離彼女(?)と一緒に、上野の東京都美術館で開かれているブリューゲル「バベルの塔」展へ行ってきた。新幹線の威力は凄い。
上野へ到着
ややや、シャセリオーなんて知らないぞ。いったい誰なのだろう?
調べてみると、テオドール・シャセリオーはアングルの弟子で、37歳で夭逝した天才画家とのこと。
まだ、あまり知られていない画家だからなのか、人出は少なめ。
で、今日の目的地である都美に向かう。新緑が美しい。
バベル展は、入場待ち20分という盛況ぶり。歴史の教科書でおなじみの絵画だけれど、実は画期的な一枚。これはブリューゲルが生涯に2枚描いたうちの2枚目。
謎解きは、会場内で上映されていたCGによる分析動画。
材料のレンガは滑車を使ったリフトで1階ごとに持ち上げられる。そのレンガは塔の周囲に点在するレンガの窯で焼き上げられている。レンガが運び上げられるあたりは、レンガの粉末で塔が赤く汚れている。漆喰も各階に設けられた専用の別リフトで次々と運び上げられている。漆喰職人たちは、白っぽく描かれ、漆喰の運搬ルートも白っぽい。
教科書などの縮小された複製画では人の姿は確認できないけれど、実際の絵では、小さな人物が確認できる。1階分の高さは、人の身長から推測しても非常に高い。なにしろ、わずか6階で積雲に達するのだ。乱層雲ならば100m程度でも現れる可能性があるけれど、積雲だと最低高度はどのくらいだろうか。
各階の窓を見ると、それぞれの階で様式が異なっている。これは塔の建設が時代を超えて続いていることを表している。このプロジェクトは、人類史上稀な巨大プロジェクトとして描かれている。
ブリューゲルの知性は、この絵に高いリアリティを与え、観る者を圧倒する。
ブリューゲルが大きな影響を受けた画家として、ヒエロニムス・ボスの絵画、また、ボスの影響下にある画家たちの絵画が大量(本当に!)が展示されていて、それらも興味深かったのだけれど、詳細は割愛。ブリューゲルは農民画家という思い込みは、今日で吹っ飛んだ。
誰だ、この怪しい男は? 変装しても意味ないだろ、無名だし。いや、そういう問題ではない。これ、花粉が飛ぶ春の、いつもの格好だから。それより、目ぼかししたら美人が台無し。
楽しい時間は、あっという間に過ぎて帰宅。埼京線は強風で終日ダイヤが乱れていた。
真後ろからフォローの風を受けて快調に走る男性。ロードバイクなみの速さ。
強風に波立つ笹目川
風速10m/s超え。風速が8m/sを超えると、BW号が倒れかかってくる。それに耐えながらレリーズしようとすると、画像がブレまくる。
風に翻弄される谷口公園のケヤキ
幹や枝が細い木は風に負けて、お辞儀をしてしまう。
強風で大気が澄んでいるために、日没直前でも太陽の輝度が高い。
笹目川の水面は、まるで砂丘の風紋のよう。
北戸田駅東口駅前通りの工事は進む
陽光桜くしゃくしゃ