野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

11月3日(土)文化の日

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 遅くなってしまった。

 祝日だけれどレッスンが2組。その合間を縫って新曲のためのスケッチをとった。

 夕食は大皿グラタン。メニューを考えるのが面倒なので、下宿している “げっちゃん” に何を食べたいか尋ねて、そのまま作っている。そういえば、昨日はスンドゥブだった。

 

 放送大学宇田川榕菴(うだがわ・ようあん)という江戸後期の蘭学者を知った。日本初の化学書「舎密開宗(せいみかいそう)」を著し、そこに登場する酸素、窒素、酸化、還元、分析、溶解、細胞などの言葉は彼の翻訳によるもの。コーヒーを日本に紹介したのも、日本最初の西洋音楽の理論書を著したのも彼だという。

 また、菩多尼訶経(ぼたにかきょう)という組織だった植物書も著しており、リンネによる系統だった分類についても理解していたという。まるでホイヘンスのような知の巨人だ。

 こんなに興味深い人を今日まで知らなかったことが惜しまれる。

 

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淡い雲による濃淡がある今日の夕空。