野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

8月17日(金)

270982

 

 今日は有感地震が非常に多かったこと、ソナチネ第6番 第3楽章の楽譜が見つかったこと、フランシス・ベーコンの「4つのイドラ」のこと、Eテレ2355の凄さの中から話題を選ぼうと思っていた。

 しかし、Eテレ2355を観ていたらEテレ・アーカイブス「昭和を見つめる」シリーズのETV特集城山三郎 “昭和” と格闘した作家」が始まって、すっかりハマってしまった。モリアキ翁が城山三郎ファンだったので、彼の名前は良く知っていたものの、その人間像を多少なりとも知ったのは今夜が初めてだった。

 彼が少年兵として体験した「大義なき軍隊組織の馬鹿らしさ」を、経済成長期に日本を輸出大国にしようと奔走した総合商社の社員たちに投影した鋭さ。あるいは「個人情報保護法」に治安維持法と同じDNAを感じて全身全霊を傾けて反対する姿。

 またひとり尊敬する人物がひとり現れた。さっそく「落日燃ゆ」を注文した。

 城山三郎の詩である「旗」にも感銘を受けた。

 番組でインタビューに答えた家族のうちのひとり、次女の井上紀子さんの聡明な受け答えに驚く。すぐに検索してみると、すでに「父でもなく、城山三郎でもなく」という著書を上梓した文筆家であり、「城山三郎が娘に語った戦争」という講演会も行なっている人だった。これは血だと思った。「魔女の宅急便」でキキが魔女が飛ぶ理由も血だった。「血で飛ぶ」と言った。キキの言葉を聞いた時、それは遺伝とは異なるニュアンスだと感じた。今夜、私の中にも城山三郎の血が流れるレディネスが出来上がったような気がする。

 「そろそろ官邸前のデモも下火になってきたようだし・・・」などと頓珍漢な発言をした閣僚がいたけれど、甘いぜ。脱原発デモが盛り上がるのはこれからだ。なにしろとむりん参戦だからな。しかし、旗は振らない。

 

>今日の気持玉

・4β_蝿座 <ナイス>1