野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

10月3日(水)

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 今日は午後から雨。

 イギリスの経済学者、エルンスト・フリードリヒ・シューマッハーが1973年に書いた「Small is Beauthiful」という本を読み始めた。普通は読了後に良い本であると判断してから書くのだけれど、あまりに凄すぎるのでフライングする。

 以前から思っていたのだが、経済の活性化が規模の拡大化を指すのはおかしい。シューマッハーは、人口減少時代に入る日本を39年前に予見していたかのように、その問題を指摘している。

 さらに、原子力を「最も暴力的な技術」と位置づけている。日本では原子力の平和利用が善であると思われていた時代の話だ。まるでチェルノブイリや福島の事故を予見していたかのような考え方だ。使用済み核燃料の問題も鋭く指摘している。まさに人類の手に余る問題なのだ。

 ちなみに、この本の日本語版の一刷は1986年、私が読んでいるのは第33刷で2005年のものだ。

 面白くて、果たして今夜は無事に眠れるだろうか。明日は外出するので移動中の電車の中でも読めるが、少しは眠っておかないとそれも無理になる。