野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

7月20日(土)

280271

 

 今週は、というより今週も、なのだが、あっという間に過ぎ去った。

 

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今日の夕空

 

今週でカミさんの介護施設における実習が終わった。

「あたしは、いないと思ってね」という状況で作曲、レッスン、家事をこなすのは大変だった。

 というのは、作曲に没頭していると「見当識」さえ失ってしまうことがあるからだ(作曲を終えて我に返った時、自分がどんな時間の流れの中にいるのか見失っている状態)。

 しばしば「俺だってやればできる」という言葉を聞くけれど、作曲に当てはまるとは限らない。人が全力を投入するには「投入すべき対象に強い価値を感じる」必要がある。そうでなければ、馬鹿らしくて全力など出せないだろう。

 短距離を走る陸上選手は訓練によって自らの力を短時間に全解放できるが、ただ単に「本気になった」くらいでは力を効率よく使うのは難しいのではないか。

 作曲はセンスでどうにかなる部分も少しはあると思うけれど、バランスよく力を育てなければ、思いどおりの音楽を書き上げることは叶わないだろう。

 作曲の訓練は「作曲する」ことに尽きる。作曲を続けている人だけが自分の作品に到達できると言っても過言ではないだろう(一曲だけ、というならあり得る)。

 とまあ、こういう状況で「そうだ、夕食の支度をしなければ」と気づいた時、妙な話だけれど、夕食って何だっけ?というところから意識の糸のもつれを解いていかなければならない。

 

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夕方の風に揺れるオオアレチノギク。朝よりも伸びたように思えるのは気のせいだろうか。