野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

9月11日(火)

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 今日はモリアキ翁の定期通院。最高血圧が130を下回って少し安心。

 クリニックの待合室では城山三郎の「落日燃ゆ」を読んでいた。主人公は太平洋戦争時の首相、広田弘毅

 これが吉村昭の「戦艦武蔵」級の面白さ。

 立場や役割が人をつくることは間違いないが、しかし、それだけでは駄目だということを教えてくれる。

 私は「論語知らずの論語読み」で、ほんの少ししか知らないのだが、論語には「学びて時にこれを習う、亦(ま)た説(よろこ)ばしからずや・・以下略」という一文がある。

 これは、学習という言葉を説明している。「学んだら実際にやってみる」ということだ。「落日燃ゆ」に登場する政治家や外交官、あるいはその卵たちは、まさにひたすら学習する人々だった。

 なんとも自分の小ささを感じさせる、スケールの大きな人々の物語だ。

 

 この2週間、ずっと楽譜の浄書をしているのだけれど、これがなかなか大変で、スラー(フレーズ)が決まらなかったり、アーティキュレーションで迷ったりして時間だけが過ぎていく感じ。せっかく「落日燃ゆ」を読んでいるのに学習が足りないぞ、のような。

 

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夕方の東空に現れた光り輝く雄大積雲。

 

そしておまけの一枚

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2匹の猫の深夜のデート