273021
以前「富士山頂往復マラニック」という、田子の浦の海岸を出発して富士山頂を折り返して24時間以内にスタート地点まで戻るという鉄人レースの記事を読んだことがあった。
高低差3776m、移動距離112kmという過酷なレースだが、もっと凄いレースもあるのだった。
それは「トランスジャパンアルプスレース(TJAR)」。
富山湾を出発して北アルプス、中央アルプス、南アルプスの尾根を走破して駿河湾までの415kmを8日間以内でゴールするという鉄人ぶりだ。
たとえば、槍ヶ岳(3180m)に登るだけでも入念な準備とトレーニングが必要だと思うが、鉄人たちは駆け抜けるようにして高山を渡っていく。
海外にもウルトラ・トレイル・レースという、チームを組んで原野を昼夜を問わず走破する過酷レースがあるが、TJARも過酷さでは負けていないのではないだろうか。
そもそも参加条件が厳しい。
- TJAR本大会を想定した長時間行動後、標高2,000m以上の場所において、2回以上のビバーク体験(※)があること。⇒露営技術
- 1日に、コースタイム20時間以上の山岳トレイルコースをコースタイムの55%以下のタイムで走りきれる体力と全身持久力を有すること。⇒山岳/走力
例:日本山岳耐久レース(71.5km)レベルの大会において、11時間10分以内で完走できること。
- フルマラソンを3時間20分以内あるいは100kmマラソンを10時間30分以内に完走できる体力を有すること。⇒平地/走力
- 山岳保険(捜索、救助等を含む)に、必ず加入していること。⇒山岳保険加入
- リスクマネジメント(危機管理)に対して
①事前にリスクを回避する《危険回避能力》
②アクシデント発生時に対応できる《事故対応能力》を身につけていること。⇒リスクマネジメント
- 自己責任の法則・・・「すべての責任は、自らに帰する」ことを自覚して行動できること。
⇒自己責任の認識
- 選考会1ヶ月前までに、医師診断書もしくは人間ドッグ結果報告書(但し、心身ともに異常なきこと)を提出すること。⇒診断書提出
- 選考会開催日において20歳以上である事。
参加選手たちは、日々研鑽と訓練を積みながら暮らしていることだろう。
体力的には敵わないけれど、作曲にもこのような覚悟で臨みたいものだ。
夕暮れの東空