野村茎一作曲工房日記2

作曲家の野村茎一が日々の出来事を綴ります

6月29日(金)

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 体調が良ければ国立新美術館に行こうと思っていたものの、睡眠不足が回復しなかったので、今日は作業に徹した一日となった。

 一番重要な音楽的な成果は、それほど多くなかったものの、休憩がてら行なった雑用は有意義だったかも知れない。

 夕方、雑草ガーデンの手入れの際に家の全周を巡ったところ、2台の給湯器にツル性の植物が絡みつき、本体内部にまで枝を伸ばしているのを発見。早速、剪定用のハサミを持ってきてバッサバッサと切っていたら、1階用の給湯器の電源コードまで一緒に切断してしまった(なんと迂闊なことか)。修理を依頼しなければならんな。自分でも直せると思うものの屋外だし・・。

 放送大学の講義を録画したDVDの整理も行なった。情報の取得は書物がもっとも深い内容を得ることができると考えていたけれど、放送大学は情報の新しさという点で別の意味で重要な情報を与えてくれている。ネット上の情報は、検索しだいで(運が良ければ)必要な情報が得られることもあるけれど、まだ優れた書物には届かない。

 良いレッスンを行なうためには、常に私自身の知識と思考が代謝している必要がある。

 ところが、レッスンは知識で行なうものではない。仮に、少年時代のドビュッシーがレッスンに来たとする。子どもなのに、きっと私などよりもずっと “凄くて敵わない” ことだろう。しかし、レッスンは可能だ。レオナルドと同じことをすればよい。つまり、どうしたら事実にたどりつけるか。あるいは自然界のデザイン、特に生命のデザインが必然であることを理解するために必要な観察力と洞察力はどのようなものか。

 これは単なる知識ではない。作曲が、知識だけで行なわるのではないことと似ている。そもそも常に自分自身が代謝していなければ、すぐに書く曲がなくなってしまうか、同じような曲を書くことになるだろう。

 

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今日は天気が悪くなるかと思ったのに、良い天気だった。